チャイナー選抜試験的で純情な感情が爆発
「派遣留学生募集!」
どこで見たのやら、私はその募集広告を学内で発見した。
二回生の季節不明。
丁度友人が半期前の留学生として派遣が決まったのもあり、
「んまーとりあえず受けてみっか」
って、別に親父探しを目的にしてたわけではないんだけどね、
クジラ島から出て、外の世界を見てみたいんだってばよっ!
って軽く応募をしてみたものの、、、
テストありーの面接ありーの、面接は私のもっとも不得意とするジャンル。
そう、中国留学のためのいわゆるチャイナー試験です。
もちろん中国語に関する知識を披露したり、留学に対する熱い気持ちを伝える場が必要なわけですよ。
本家ハンター試験で言うならば、船酔いでうぇーってなってるところにサトツさん颯爽と登場して、二次会場まで走れって言う勢い。
息つく間もなくすぐにテストが始まるんですよ。
そこで仲間に出会うんだけど、スケボーでね、すいっと追い抜いていく銀髪の彼、
私も乗せていってーって叫ぶんだけど、無視。
こういうときは無視されるのよ。
だって、ライバルなんて助けないジャン!普通!!!
それが現実よ。
もうね、必死にベンキョ。。。。してないんですよ。
落ちて当然という気持ちで願書出したもんだから、どうしようと。
付け焼刃でいけるのかと。不純すぎて、あの新人潰しのトンパさんにさえすぐに狙われてもおかしくないレベル。
当時私は中国語と日本語のエクスチェンジしようっていう名ばかりのエクスチェンジサイトで知り合った中国人達とつるんでたのね。
エクスチェンジってよりもほぼほぼエクササイズありきのね。
いわゆる夜の蝶だったわけですよ。
そんなエクスタシーシャンハイ的な彼らに助けてもらったわけです。
どうやって面接を乗り切るか。気合いいれて文章添削してもらったよねー
そう、いうならば出合ってしまったのよ、ハンター試験で忘れていけない凶狸狐に!
もうね、彼らなしではもう会場にたどり着けなかったといっても過言ではない!
筆記試験はね、意外とすんなりだったわけですよ。
倍率も意外と低かったのですよ、2倍とか3倍とかそんなだったと思う。
勝負は面接だと、
敵はチャイナー面接会場にありと、
自分との戦い?いや、記憶力との戦いだと。
面接始まる前もさ、
ライバル同士、一緒に行けたらいいよねーとか心理攻撃しちゃってんの。
平和な会話の裏では般若だったと思う、みんな。
そして面接に。
よく考えたら大学二回生で話せる言葉なんてたいしたことないわけですよ。
みんな同じレベルから始めてんだから、同じ教材使ってんだから。
何聞かれたってもう、
ー何がしたいですか?
ー派遣チャイナー生に選ばれたらどのような志をもっていきたいですか?
ー動機はなんですか?
月並みなことですよ、後はちゃんと答えられるか。
私は凶狸狐たちに教えてもらった言葉や、身悶えするようなキラッキラの目で誠意を示したねー
ー私は、チャイナーブリッジになるっ!
って海賊王とかじゃなくて橋になりたいんですってよ、
人橋ですってよってお公家の人なら思わず口元隠しながらマロマロ言っちゃうと思う。
だが、
そう、
これが青春そのもの!
合格したんですよ、決め手が何かは分からん。
でも、実力も伴わず、知性もあるわけもなく、ただただゴンキルアクラピカに出合ってうまいことすり抜けていったレオリオのように。
ー運と人脈こそがすべてである
そういったよね、もう心の中でガッツポーズに両津勘吉よろしくのウェーイピースを嫌な顔でしたよね。
その後、親にさらりと
ー中国行くから、来年。学費?学校が出すから、とりあえずは大丈夫だわ。
って事後報告したら心のちゃぶ台がガタガタいってた。
でも震度2くらいでそこそこおさまって、旅行に行けるだのなんだのとのんきにいちもの調子に戻ってた。
ー大学の学費払ってもらって学校に行かせてもらってるんだから、何か形になるもの残せたらと思って
とかなんとか言えば、親心に染み渡ることもあっただろうにさ。
ま、そんなこんなでチャイナー試験は無事合格できたわけであります。